教育普及

福祉関連事業について

横須賀美術館では、子どもから大人まで、障害の有無にかかわらず、さまざまな方を対象とした活動を行っています。いつでも、誰でも訪れたくなる美術館を目指し、これまで積み重ねてきた福祉関連事業をご紹介します。

障害児向けワークショップ「みんなのアトリエ」

「みんなで大きな絵を描こう」
(2019年、講師:後藤敦史)
2008年から毎月第3土曜日に実施してきた「みんなのアトリエ」。障害のあるお子さんとその家族を対象としたワークショップで、造形作家の後藤敦史さんが、気軽に楽しく取り組むことができる造形活動を紹介してきました。
コロナ禍でお休みの間は、後藤さんや新しい講師が自宅でできる活動を「おうちでできるみんなのアトリエ」と題してオンラインで紹介してきました。 わかりやすい内容なので、障害の有無に関係なく取り組むことができます。 「みんなのアトリエ」のリピーターの方も、はじめてアトリエのことを知った方も、 挑戦してみてください。
あわせて、ワークショップ室での従来の活動にもぜひご参加ください。
おうちでできる「みんなのアトリエ」

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vol. 1「さわって楽しい!ふしぎないきもの」(ゆにここ)
vol. 2「クシャクシャ キララ アルミホイルで遊ぼう!」(後藤敦史)
vol. 3「くんくんカップをつくって、あそぼう!」(井上尚子)
vol. 4「新聞紙とガムテでオブジェを作ろう!」(後藤敦史)
vol. 5「つくって・コレクション!触覚ボール」(ゆにここ)

vol. 6「コネコネンド」(後藤敦史)
vol. 7「ペタペタペストリー」(後藤敦史)
vol. 8「バンバンハクバン!」(後藤敦史)
vol. 9「えのぐのえ!」(後藤敦史)
vol.10「くんくんウォーク」(井上尚子)

福祉ワークショップ

「触覚とコミュニケーション~言葉と触覚でつなぐ美術作品と人~」
(2016年、講師:ゆにここ)
当館ではこれまでに、聴覚、触覚などさまざまな感覚を用いたワークショップを実施し、アートを介したコミュニケーションのあり方や、障害とはなにかといった問いを改めて考える機会を提供してきました。

点字図書館との連携

当館ではこれまでに、昭和の懐かしい暮らしや、いきいきとした子ども達を描いた画家・谷内六郎の〈週刊新潮 表紙絵〉複製画を使った出張鑑賞会を横須賀市点字図書館と共同開催しました(コロナ禍以降は活動を休止中)。視覚に障害がある方やその付き添いの方を対象とし、音声ガイドや触図、茶話会を通して谷内作品を楽しみ、作品に関する質問やガイドを使ってみた感想など、特にテーマは設けずに気軽におしゃべりをする時間を過ごしました。

特別支援学校の来館受け入れ

当館では、近隣の特別支援学校に在学する小学生~高校生が、クラスまたは学年単位で来館した際の作品鑑賞のバックアップをしています。学芸員が学校を訪問し、美術館がどんなところなのか説明したり、アートカードを使ったゲームをして作品鑑賞の準備運動をお手伝いしたり、来館時には、児童生徒に合わせたワークシートをつくり、取り組んでもらうこともできます。

福祉講演会の歩み(講演記録)

当館では2005年から、「視覚障害者の美術鑑賞」をテーマとした福祉講演会を年1回開催してきました。この講演会では、ヨーロッパでつくられた「触察本」の先進事例や触覚による鑑賞活動を中心に紹介することで、 美術作品を見る(=理解する)とはどういうことかという考えを深めてきました。
これまでの講演会内容を下記からダウンロードできます(順次追加更新します)。

2019年フィリップ・クロデ(絵本工房「夢見る指先」創設者) 8,182KB
2018年栗田晃宜(元香川県立盲学校教諭) 4,104KB
2017年岩崎清(NPO 法人視覚障害者芸術活動推進委員会) 2,325KB
2016年シルヴィオ・ザモラーニ (シルヴィオ・ザモラーニ出版) 2,399KB
2014年アナリザ・トゥラサッティ (オメロ触覚美術館) 2,659KB

※触察本とは、エンボスや樹脂加工によって凹凸をつけた触図や点字などで構成された、触って学んだり鑑賞できるように作られた本のことです。
※本講演会はNPO視覚障害者芸術活動推進委員会とギャラリーTOMの協力により、世田谷美術館や当館を会場として開催してきました。
※講師の肩書きは開催当時のものです。
※オエル・コルヴェスト氏(2006年と2015年に2度来日)の講演記録は、1つにまとめて公開予定です。