美術館について

美術館評価制度

横須賀美術館評価委員会(平成26年度第1回) 

日時:平成26年6月24日(火)午後9時30分~12時00分
場所:横須賀美術館 ワークショップ室

1 出席者
   委員会 委員長    小林 照夫  関東学院大学名誉教授
       副委員長   菊池 匡文  横須賀商工会議所事務局長
       委員     久保 由樹  観音崎京急ホテル社長
       委員          柏木 智雄    横浜美術館学芸グループ長
       委員          黒岩 弘明    横須賀市立大楠小学校校長
       委員          榊原 睦美    市民委員
       委員          庄司 佳子    市民委員

   館 長 教育総務部長              大川原 日出夫
   事務局 美術館運営課長       佐々木 暢行
       美術館運営課広報係長    吉田 紀彦
       美術館運営課管理運営係長    栗野 真一
       美術館運営課(管理運営係)  上野 誠
       美術館運営課(学芸員)      工藤 香澄
       美術館運営課(学芸員)      沓沢 耕介
       美術館運営課(学芸員)      冨田 康子

2.議事
      (1)平成25年度の評価について
      (2)平成26年度の事業計画書について


3.会議録


【開会】

[事務局・佐々木]:開会に先立ちまして、小林委員長より遅れる旨の連絡がありました。
本日、会議の定足数に達しておりますので会議を進めたいと思いますが、本日スタートは、委員長職務代理者であります菊池委員に進行をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
それでは、定刻になりましたので、「平成26年度 第1回横須賀美術館運営評価委員会」を開会いたします。
開会にあたりまして、横須賀美術館館長事務取扱、教育総務部長より、ご挨拶申し上げます。


[大川原館長]:本日は、大変お忙しい中、横須賀美術館運営評価委員会にご出席をいただきまして、誠にありがとうございます。
また、本日の会議開催にあたり、委員の皆様には、お忙しい中、短期間で平成25年度の事業に対する二次評価を行っていただき、重ねてお礼申し上げます。
本日は、二次評価のご議論をいただきまして、平成25年度の評価を確定させていただきたいと思っています。
資料を拝見させていただきますと、職員の努力の成果が現れていると思われる反面、さらに一層の努力や工夫が必要な課題があるということを認識しております。
皆様のご意見のひとつひとつを、今後の運営に生かしまして、美術館の目標でもある、市民に親しまれる、また愛される美術館を目指して、引き続き努力してまいりたいと考えております。
また、平成26年度の事業計画につきましては、いままでの委員会で皆様からいただいた貴重なご意見を反映させていただきまして作成をしております。
この事業計画についても、委員の皆様から、忌憚のないご意見を頂戴できればと思っております。
それでは、本日もよろしくお願いいたします。


[事務局・佐々木]:新年度になりまして、事務局に人事異動がございました。
新しく美術館に配属になりました職員を紹介いたします。


[事務局・栗野]:初めまして。この4月に教育委員会総務課から異動してまいりました、管理運営係長の栗野と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。


[事務局・佐々木]:本日は、傍聴の方はおられません。
では、本日の資料の確認をさせていただきます。
-(資料確認・略)-


[事務局・佐々木]:それでは委員長職務代理者、急遽で申し訳ございませんが、議事の進行をよろしくお願いいたします。


【議事(1) 平成25年度の評価について】
[菊池委員長職務代理者]:小林委員長がちょっと遅れていらっしゃるということで、お見えになるまで、わたくし菊池の方で。つたない進行になろうかと思いますが、よろしくお願いいたします。
それでは、次第に沿って、議事を進めさせていただきます。
「議事(1)平成25年度の評価について」、事務局は、評価の進め方、報告書の体裁等について説明をお願いします。


[事務局・佐々木]:資料1「平成25年度 評価報告書」ですが、皆様からお送りいただきました二次評価の結果を事務局でまとめさせていただいたものでございます。この資料をもとに、のちほどご議論をいただきたいと考えます。
ご承知のとおり、①から⑧の目標があり、⑤を除きそれぞれに「達成目標」と「実施目標」があり、15の評価項目となってございます。
次に、二次評価確定の進め方について、ご提案させていただきます。
事務局からは、最初に①の目標について、一次評価及び委員からいただいた二次評価の説明を簡潔に行います。
委員の皆様には、委員会としての二次評価についてご議論いただき、評価を確定していただきます。以降、順次目標ごとに繰り返し、進めていきたいと考えます。
それから、評価報告書の体裁ですが、例年、事務局がお示しした一次評価のうしろに二次評価結果とコメントを付けておりましたが、今回は、①から⑧の目標ごとに、①の一次評価、二次評価、②の一次評価、二次評価というように、評価項目ごとの体裁を採ることで、見やすく、かつわかりやすい評価報告書を作ることができると考えております。
また、コメントですけれど、同様のご意見は1つにまとめまして、すべて掲載をしたいと考えます。
よろしければ、いままで通り、コメントのうしろにカッコ書きで記名をさせていただきたいと考えております。以上でございます。


[菊池委員長職務代理者]:ありがとうございました。いまご説明ありました進め方、評価報告書の体裁についてですが、いかがでしょうか。
では、まず目標①から、事務局は説明をお願いします。


 [事務局・吉田]:それでは評価報告書の1ページをご覧ください。
私からは、『Ⅰ 美術を通じた交流を促進する』の内、
【目標①「広く認知され、多くの人にとって横須賀市を訪れる契機となる。」】の一次評価について、ご説明させていただきます。
まず、平成25年度は、達成目標の年間観覧者数104,000人に対し、実績は、101,841人となりました。
結果は、目標を下回ってはおりますが、当館の年間観覧者数の基準としている10万人には達していることから「B」評価といたしました。
目標を下回った最大の要因ですが、「山崎省三・村山槐多とその時代」の観覧者数が、見込みを大きく下回ったことと考えております。
しかし、本展は、柏木委員、榊原委員からのご意見のとおり、観覧者数は少なくとも、開催意義の高い展覧会だったと考えていますが、達成率49.6%では、見込みが甘かったことは否めません。
黒岩委員からご指摘のあった開催時期や会期日数から見てみると、季節が秋から冬に変わり、来館者も徐々に減り始める季節に、実日数37日で観覧者見込み12,000人というのは、やはり正直厳しかったのかなと考えています。
今後は、開催時期や会期日数などをより考慮し、各展覧会の観覧者見込みを算定するようにいたします。
次に、2ページをお開きください。
実施目標の「広報、パブリシティ活動を通じて、市内外の広い層に美術館の魅力をアピールする」ですが、2ページから3ページに記載した各事業について、設定した数値目標を達成できなかったため「B」評価といたしましたが、平成25年度はこれまでの取り組みの効果が出始めた年だったと感じています。
3ページをご覧ください。
重点事業のひとつとして取り組んできた「商業撮影」ですが、記載のとおり、件数こそ大きく増えてはいませんが、ドラマ撮影が行われ、実施には至らなかったもののテレビやCM撮影の相談が何件もあるなど中身は確実に変わってきており、時間外での撮影立会いなど事業者のニーズに合わせた対応は、徐々に効果が出始めたと感じています。
4ページをお開きください。
また、もうひとつの重点事業として取り組んできた「団体集客」では、クラブツーリズム、京急観光、小田急トラベルのツアー誘致に成功したことで、募集型企画旅行による観覧者数が急増しております。平成23年度に161人しかいなかった募集型企画旅行による観覧者数が、平成25年度は3,137人と、2,976人の増加となりました。
また団体観覧者数全体でも、4,855人から6,658人と1,803人の増加となりました。
実施目標の評価自体は、数値目標を達成することができなかったことから、「B」評価といたしましたが、当館の運営に貢献できた年になったと考えています。
私からの説明は以上となります。


[菊池委員長職務代理者]:ありがとうございました。それではただいまの説明をもとに順番にいきたいと思いますが、まず1ページ目、達成目標ですね。こちらについて、一次評価が「B」で、それぞれ二次評価について、一次評価同様の「B」、もう1ランク上の「A」というふうな形で分かれている部分がございますが、皆様の方から補足とか、記述をいただいている部分でまず何かありましたら。
よろしいですか。それでは評価が一次評価と変わっている黒岩委員と榊原委員から、少し補足も含めて、評価を上げた理由等も聞いてみたいと思います。


[黒岩委員]:いまご説明がありましたが、今回達成目標104,000人ということで掲げているわけですけれど、この数値が妥当だったのかなというところが気になるところで。
先ほど観覧者数見込みの話をしていただきました。これを出すときに、やはりいま言われた、時期であるとか会期であるとか、あるいは観覧料ですとか、そういうところを見て行くと、少し大雑把かなというところが見えてきます。
例えば、「日本の妖怪を追え」が25,000人、50日で7月、8月ですから、つまり逆に言うと40日間夏休み期間が入っている。達成118%ということで非常に高いのだけれども、この辺の部分と、同じ25,000人の「たいけん、ぼうけん、びじゅつかん!」。同じ51日だけど、9月、10月じゃないですか。休みが無い、そういう中で18,000人動員しているところを較べた時に、その辺もう少し実態を見ながら数を出していくと、もしかすると、毎年言っている10万というのが、逆に言うとひとつの基準になって、そこを達成すれば「A」であって、そこからどれだけ上積みできるかで「S」に近づいていく、そういう見方の方が私はいいのではないかと思います。
毎年、達成目標を少し高めに持つのだけれども、なかなかそこに達成できないという状況もあるので、達成目標をもう一度考え直す時期なのかなと思い、「A」でいいのではないかと。


[榊原委員]:ここに書いた通りなのですけれども、あまり目標を低くするよりは、少し高めで頑張って行ってくれた方がいいのではないかなと思いました。
去年の「山崎省三・村山槐多とその時代」展は、観覧者数、もっと多くてもよかったのにと思うぐらい、人数が少なかったのは少し残念に思います。
ですので、こういう場合、基準に達してないから「B」にするのかなど、そのあたりが少しわからないですけれど。


[菊池委員長職務代理者]:いま少し話題になって、先ほど事務局の方からも説明がありましたけれど、この「山﨑省三…」という企画自体は、非常に高い評価をいただきながら観覧者数が少なかった。時期の問題とか、会期の問題という指摘もありましたけれども、それ以外で事務局の方で何か検証をした部分はありますか。


[事務局・吉田]:検証としましては、やはりアンケート集計はもちろんやっております。満足度としては77%、一般的な数値は出ているのかなと。低くもなく高くもなく。
ただし、今回のこの件に関しましては、観覧者数が少なかったという、やはりそれなりの美術に関心のある方がいらっしゃる展覧会だった。その中で観覧者数はそこそこかなと。ただそもそもの見込みが甘かったのが、これだけ目立って見えてしまうということだと考えております。


[菊池委員長職務代理者]:定量的には少し届かなかったようですが。


[事務局・吉田]:これにつきましては、次の議題の事業計画のときに、実は広報担当の部分を大きく見直しておりまして、そこでまた改めて触れさせていただきますが、いま見込みが実質、目標に近い数値になっているという実状がございます。
当初は、見込みは本来見込みとしてあって、そこに上乗せするのが目標だという考え方で当初設定させていただくつもりだったのですが、実状は、どうしても、実際頑張ればやっと達成できるというところがいま実態の見込みになっているというところがありまして、後ほど説明させていただく事業計画の見直しにも繋がっていくということがございます。


[菊池委員長職務代理者]:わかりました。ありがとうございます。黒岩委員、榊原委員、そして事務局のお話しをお聞きしましたが、何か質問等ございましたら。
よろしいですか。いま話がありましたように、そういった見込みの問題とか諸々がありまして、今回は一次評価、とりあえず年間観覧者数が104,000人と明記してあるということから、それに届かなかったと、そういったこともありますので、今回は一次評価と同じ形で、いま二人の方からご意見をいただいたことを付記して、来年度に向けてこの達成目標については「B」でよろしいですね。
では、達成目標については「B」ということで、よろしくお願いいたします。
では次ですね、実施目標についてはいかがでしょう。
まずは2ページ、これがパブリシティの関係ですね。いわゆる、どれだけ露出をしたかという部分ですけれども、事務局の方では一次評価「B」ということで、皆さんやはり「A」と「B」に分かれております。それでは、順番にというか、まず「A」という評価をされた黒岩委員いかがでしょうか。


[黒岩委員]:先ほどお話しありましたけれど、同じように、資料3ページでいう商業撮影の受入件数、23件で微増なのですけれども、使用料についてはかなりの額が今年度は増えている。同じく4ページの部分の団体集客については、今年度3,137人ということで、昨年と比べると倍増以上という、こういうところで頑張られていることは評価できるのではないか、というところで「A」評価とさせていただきました。


[庄司委員]:私も、やはり努力されているという、結果を見て感じましたので、「A」とさせていただきました。


[菊池委員長職務代理者]:いかがですか事務局。委員の方々が「B」評価ではなくて、よく頑張っていると。「A」じゃないかと。


[事務局・吉田]:ありがとうございます。正直な話、これもですね先ほど申し上げたのと同じで、次の事業計画書の変更に繋がっていくのですが。
実はこちらの実施目標、本来は数値目標を設定しなくていいというのが評価システムの中の決まりごととなっております。
平成25年度の事業計画を設定する時に、こちら事務局の方で、その内部目標として設定してある数値目標を、この事業計画に載せてしまったということがございます。
この数値目標を載せてしまったがために、そこの数値に縛られて「B」評価にせざるを得なくなってしまった。
実は26年度も、25年度の流れで数値目標を載せてしまったのですが、先ほど黒岩委員からお話し頂戴しましたように、25年度は正直かなり効果が出た年だと実は考えております。ただ、それを事前に載せてしまったがために、「A」評価にできない状態になっているということがありましたので、26年度、これから説明させていただく事業計画のほう、そちらの方から数値目標、あくまでも個別目標なので、それを落させていただいたという事実がございます。ですので、事前にこの数値目標さえ出していなければ、今年は正直言って「A」評価をしたかったというのが本音でございます。


[菊池委員長職務代理者]:今、事務局から説明がありましたけれど、委員の皆様は概ねそういったような評価もございます。もちろん「B」と、そのままの方もいらっしゃいますけれども。
実施目標は、基本的にはそういった定量的な設定はしないということだったのですけれども、あえてしたということは、言ってみれば努力目標として自主的に設定したというふうに好意的に考えさせていただいて、そこには至らなかったけれども、実質的な部分、定数的な部分については、充分「A」に値する内容であったかなというふうな判断もございますので、皆さんいかがですか。
「B」評価の方もいらっしゃいますけれども、何かそういった意味で、少し「A」評価寄りに今はなっておりますが、やはりここはこういうところがまだ、というところがあればおっしゃっていただければと思いますが。


[柏木委員]:私も限りなく「A」評価に近いと判断しているということで意見を付しております。総体的に見れば、増加傾向を示していますので。定量的な数値目標が立てられているので仕方なく「B」といたしましたけれども、委員の皆様の総意が得られれば「A」で構わないと思います。


[安藤委員]:基本的に皆様と意見は同じです。少し視点が違うかもしれませんが、いろいろ広報活動とかパブリシティ活動とか、列記されてはいるのですが、まずやはり美術館としてどういうお客さんをターゲットにするか、そこが一番肝心だと思いますね。
我々ホテルをやっていますけれども、やはりこういうお客さんに来て欲しいというところがあって、そういうお客さんを呼び込むために一番合致した媒体を採っていくというのが、一番重要なことなのかなと。掲載件数が増えていますとかありますけれども、やはりその根本的には、まずどういうお客さんにここに来てほしいか、ターゲットをきちんと明確にして、そのターゲットを呼び込むためにどういう媒体戦略を採るかという、そういう組み立てをしていただきたいなと。
そういう中で、私ここにSNSとかと書きましたけれども、もちろん年齢が上の方々もいらっしゃるとは思うのですが、これから先を考えていくと、やはり若い方等々にこういったものに興味を持っていただくということは非常に重要だと思いますので、そういう中で、うちのホテルでも活用はしているのですが、ソーシャルネットワークサービス等そういったもので、若いお客さんの層に興味を持っていただけるようなもの。当然展示内容などもリンクしてくるとは思うのですけれども、そういった意味でそういったものを活用していただきたいなと。
ターゲット戦略を明確化したうえで、それに一番合致した広報パブリシティ活動の強化をしていただきたいと、一文しか書いていないのですが、そういう意味で書かしていただきました。


[菊池委員長職務代理者]:ありがとうございました。榊原委員、何か補足ございますか。


[榊原委員]:わたくしも「A」でいいと思います。少しいろいろと下げたのは、一次評価が「B」になっておりましたので、「A」の方に移動するように願いを込めてという感じで入れておりますので、「A」でいいと思います。


(小林委員長 着席)


[菊池委員長職務代理者]:委員長はいかがでしょうか。


[小林委員]:私も少しコメントを入れておりますが、入館者の数字を中心にして考えたら致し方ないかなというような、非常に消極的な意味ですので。ですから「A」に近いということで良いと思います。


[菊池委員長職務代理者]:わかりました。それでは皆様の総意ということで。
ただ安藤委員の、いわゆる相手の顔を想定した広報の仕方。全体的には、要するにボリューム感があって露出を多くするのは当然なのですけれども、企画に合わせて、特にこういう層をというところに、手厚くそこはやっていくとかですね、メリハリの効いた広報も今後続けていけば、またいろいろな形での訴求効果も必要と思われますので、そのへんは注意をしながら。
総じて皆さんの評価は「A」だということでございますので、ここは「A」ということでよろしいですか。では、「A」とさせていただきます。


では、ここで、進行を交替させていただきます。


[事務局・沓沢]:【目標②「市民に親しまれ、市民の交流、活動の拠点となる」】について、こちらはボランティア活動協働事業に関する指標でございます。
まず達成目標でございますが、「市民ボランティア協働事業への参加者数のべ2,100人」というものを25年度の目標として掲げております。
達成目標についての評価は「S」とさせていただきました。
理由といたしましては、25年度の延べ参加者数が2,574人。
ここで訂正させていただきたいのですが、この25年度の「プロジェクトボランティアの活動」の「登録者数」が、延べ337人。それに従いまして、合計の数字が2,574人となっております。いま、表の方は直っておりますが、本文では直っておりませんので、お手元でご訂正をお願いいたします。2,574人というのが正しい数字でございます。
戻りまして、目標が2,100人でございまして、それを大きく上回っておりますので、評価を「S」とさせていただきました。
この達成した理由といたしましては、プロジェクトボランティアの活動では、継続的な活動、いままでもご好評いただいている活動を続けております。
それから大きな変化といたしましては、プロジェクトボランティアの活動内容を知らせるフェイスブックページが、ボランティアさんの運営によって6月に開設され、公開されているところでございます。
サポートボランティアの方では、鑑賞サポート、ギャラリートークをしてくださるボランティアさんの第3期生を迎えて活動を行っていることが、延人数の増加につながっていると言えます。活動人数に余裕ができたことによって、ギャラリートークを行なううえでの、ボランティアさん一人一人の負担というのは、心の負担、精神的負担というのは軽くなっているのではないかと考えております。
次に実施目標でございます。これは「市民が美術館に親しみを感じ、訪れる機会をつくる。」、また「市民ボランティアが、やりがいを持っていきいきと活動できる場を提供する。」という目標を掲げております。こちらは継続的な活動ではございますが、ほぼこの目標を達成できていると考えて、「A」とさせていただきました。
具体的な一次評価の理由でございますが、プロジェクトボランティアの方では、特に25年度では若い世代の参加者が増え、異なる世代間での交流の機会が増えているということが、傾向として言えるかと思います。またイベントの実施については、いままでの経験を活かすことができており、当日の進行などがスムーズに行われていると考えます。サポートボランティアにつきましては、先ほど申しましたが、24年度に募集した第3期生が、研修を経まして25年7月から他のボランティアさんと同じように活躍をしていただいております。また以前から活動しているボランティアの方は、それぞれ取り扱う作品を分担して、工夫した個性的なトークを展開しております。それからこれも24年度からでございますが、小学校美術館鑑賞会では、ボランティアの方お一人で一つのクラスを受け持っていただくような仕事をしていただいております。責任感とやりがいを持って取り組んでいただいているものと考えております。
「課題への取り組み」というところでございます。こちらを一つずつ見ていきますと、まず「プロジェクトボランティアについて、新規参加者の定着をはかります。」。これは、イベントの際などにボランティアへの参加を呼びかけるチラシなどを配布するという活動をしています。その結果、プロジェクトボランティアとして興味をもって参加してくださる方が増えております。なかなかプロジェクト、どういうイベントをやっていくかを考えていくときに、継続的に参加できる方というのは少ないのですけれども、当日になるとまた手伝いに来るという形で参加してくださる方が増えています。
次に「情報発信のあり方を検討します。」ということについて、これは24年度から話が出ていましたプロジェクトボランティアのフェイスブックページが6月に開設をみました。先ほど述べた通りでございます。
次、1ページめくっていただきまして8ページ、「研修を通じて、サポートボランティアの能力のさらなる向上を目指します。」というところについて、第3期生の研修にあたっては、ロールプレイングなどを交えて、ギャラリートークのスキル向上に直接つながる実践的な内容を重点的に行いました。また、研修の一環として、小学校美術館鑑賞会での鑑賞補助のあり方について、教育指導主事にお話しを伺うという機会を設けました。
二次評価で指摘された課題について、前回、柏木委員から、ボランティアの活動に対する満足度について評価に勘案すべきであるとご指摘をいただきました。これについては、なかなか客観的、数値的に評価することが難しいと考えております。ただ、継続的に参加していただいている方については、そのことによってご満足いただいているものと考えております。登録されていらっしゃいますが、なかなか活動に参加してくださらない方というのは、実はこの3月にアンケートでご意向を伺って、活動のより良いあり方を模索する手掛かりと致しました。
「次年度への課題」。「ボランティアの多様な活動の実態と、ボランティアからの近年の要望に応じて、活動内容、募集の方法を見直します。」。これ実際にもう始まっておりますので、のちほど事業計画書のご説明のときにお話しをいたします。またサポートボランティアは、多様な場での活躍を求められておりますので、それぞれのボランティアの方の活動の目的、スキルに応じたきめ細かな研修のあり方を模索してまいります。
今回一次評価のところで、柏木委員から、具体的にボランティアの登録数自体についてご質問をいただきました。こちらは、のちほど事業計画のところと関連するのですけれども、もちろん横須賀美術館のボランティアの方の登録者数というのは、経年的にだんだん増えてまいりました。平成20年度には、プロジェクトボランティア18名とサポートボランティア名17名という形でありましたのが、増えまして、25年度には、プロジェクトボランティア29名、サポートボランティア50名、という登録をいただいております。ただ、この中にはなかなか実際の活動に参加されない方も多く含まれておりましたので、今回活動の見直しを通じて、登録を解除するような方も出てまいりました。その結果、今年度、現在は39名の方が登録していただくという形に、少し整理されているところです。説明は以上となります。


[小林委員長]:どうもありがとうございます。いまご説明いただきましたので、一つずつ考えていきますけれど。いかがでしょうか、「市民に親しまれ、市民の交流、活動の拠点となる。」ということで、ボランティアの協働事業の参加延べ数等々考えて、評価基準の一次評価が「S」となっておりますけれど、何かございましたらどうぞ。


[榊原委員]: 数値的にはいいかなと思い、「S」にしようかなと思いましたが、少し一言入れておきたいかなという感じで、「A」にさせていただきました。


[小林委員長]:黒岩委員は少しコメントがありますので、少し説明していただければ。


[黒岩委員]:5ページの数字を見させていただいても、ボランティアの方の登録者数、それから一般の参加者もかなり、ずっと22年度から較べると本当に毎年増えているということは、資料の15ページにある、大きなこういうイベントがかなり充実してきて、市民からも認知されている、そういうイベントになってきているのだと思います。ですから、そこは大いに評価して、「S」であるというふうに入れさせてもらいました。
ただ、この数が今後、今年2,500だから来年の数値はどうするかと言った時に、イベントの満足度、楽しさ、安全面を考えて、やはり適正な数字があると思います。その辺は是非考慮していただいて、2,500を更に増やすことが大事なのではなく、やはり質的な部分の向上ということを今後考えて、来年度また達成目標に掲げていただければいいかなと、今年は「S」というふうに評価させていただきました。


[小林委員長]:いかがですか、何か他に。それでは問題がなければ、皆さん多く「S」と付けてくださっていますので、二次評価「S」ということでよろしいでしょうか。
次に、実施目標は一次評価が「A」になっていますが、少し評価が一次評価と違う柏木委員、少し説明をお願いします。


[柏木委員]:私はボランティアに関する取り組みは、達成目標も実施目標も「S」評価だと思っています。むしろ一致すべきという気がしています。特にこちらの館のボランティアの取り組みは、プロジェクトボランティアとサポートボランティアという2種類の入口があって、サポートしてくださる方々の関心度に応じたメニューを作っておられますので、非常に美術館の取り組みとしては、よくやっていると思っております。
ですから、実施目標も「S」にいたしました。


[黒岩委員]:私も「S」評価にさせていただいたのですけれども、達成目標の方が非常に数字的にも増えているという部分もありますし、先ほどの資料15ページの、5月の連休に行なっている「すかび隊」の「海風のみちを彩ろう!」という取り組み、夏休みに同じく「すかび隊」がやられている「絵の具の海でおよごう ガリバーキャンバス2」、それから暮れにやっている「海の広場のメリークリスマス」。こういう3回の取り組みが、毎年恒例の取り組みということで、かなり市民には認知されている、そしてたくさんの方が参加しようという気持ちになられているということで、昨年と比べても参加者数がある程度増えているというふうに、非常に市民に親しまれるイベントができてきているのではないかと思います。ですから、達成目標と同じく、実施目標も「S」でよろしいのではないかと思います。


[安藤委員]:先ほど皆さん定性的なことをおっしゃっていましたが、私は非常に定量的に評価をしていまして。皆さん先ほど、そもそも評価の設定基準がいかがなものかとか、目標の設定の仕方が違うのではないかというようなことをおっしゃられていたのですが、我々企業なので、その到達目標に達成していれば一定の評価をしてもいいのではないかなと。それで、それ以外の定性的なものというのは、定量的なものを達成していれば、それに対して付加価値を与えたり、そこからマイナスしたりということで。
そういう意味では、先ほどの一番初めの観覧者数なども、達成目標がいま一歩だったので「B」と。今回はボランティアの数が着実に増えていると、達成目標に到達しているということで、単純に定量的な部分で「S」とさせていただきました。


[小林委員長]:榊原委員、いかがですか。


[榊原委員]:私はボランティアを実際にやっておりまして、その美術館としての取り組みとかそういうのはとてもいいと思いますし、ここにあるように「A」と思いますけれども、自分自身のボランティア活動に対しての思いというのがありまして、「B」にさせていただきました。
でも美術館としては、とてもよく頑張ってくださってありがとうございます、という感じなのですけれども。


[小林委員長]:菊池委員、どうですか。一次評価通りなのですけれど、いま何か皆さんのご意見を聞いたうえで、何かコメントしてくださるようなことがありましたら。


[菊池委員]:私が「A」にしたのは基本的には、このボランティアに対する取り組みというのは、各年度やはり非常に力を入れてやられていて。ただボランティアの方々が多くなれば多くなるほど、プロパーの方の、学芸員の方のマネジメントの問題にもなるので、その辺が、お互いの満足度とかですね、そういう部分が一致していればいいのかなと。中身を見る限りでは、それぞれ定量的にも一定の、あまり数字ばかり追求してしまうと、休眠ボランティアが出たり、マネジメントも大変になったりすると思うので、そこの限界を超えなければいいのかなという気がしまして、とりあえず一次評価通りとしました。


[小林委員長]:どうでしょうか、いわゆる「A」と「S」との間の問題が、皆よくやっていると言いながらも、少し何か距離感を感じないでもないというようなところもありますね。ですから現に「B」の評価をしてくださった方もいる。
そういうことを考えると、一次評価通りということでよろしいでしょうか。どうもありがとうございます。


[事務局・工藤]:それでは、『Ⅱ 美術に対する理解と親しみを深める』の内、
【③「調査研究の成果を活かし、利用者の知的欲求を満たす」】について説明をさせていただきます。
達成目標としては「C」といたしました。企画展の満足度としては81%以上を掲げていましたけれども、実際には77.6%でした。企画展を6本開催しましたけれども、81%を達成したのは「児童生徒造形作品展」のみであり、目標に届きませんでしたので「C」とさせていただきました。
具体的にこうした数値になった理由を分析いたしますと、一つは「街の記憶展」が70%を割る67.8%であったことが挙げられます。また、この展覧会だけでなく、企画展の満足度を要素別にみてみますと、特にほとんどの企画展で「解説・順路」という要素については65.8%という、あまり高くない数値を出していることが理由にございます。こういったことが原因となりまして、77.6%という数値になったと考えております。
これが達成目標を「C」にした理由です。
次に1ページめくっていただいて、「実施目標」を読み上げます。
・幅広い興味に対応するようバランスをとりながら、年間5回(児童生徒造形作品展を含む)の企画展を開催する。
・所蔵品展・谷内六郎展を年間4回開催する。
・知的好奇心を満たし、美術への理解を深める教育普及事業を企画・実施する。
・所蔵図書資料を充実させる。
・多くの人が気軽に利用できるよう、図書室の環境を整える。
・主として所蔵作品・資料に関する調査研究を行い、その成果を美術館活動に還元する。
ここでは、実施目標を「S」といたしました。その一番大きな理由ですが、当初、平成25年度は5回の自主企画展と、市経済部による特別企画展1回を開催する予定でしたが、後者に対する当初予算が修正削減されたため、急きょ教育委員会が補正予算を組み、6回の自主企画展へと変更いたしました。
本来、展覧会の企画から実施までは1年以上要するものですが、所蔵品を活用した企画ではあるものの短期間で準備し、一定の質の展示を提供することができました。
そのため評価を「S」としています。
その他、通常どおり残りの5本の展覧会を開催したほか、13ページ以降に一覧にしましたとおり、教育普及事業を実施いたしました。特にワークショップについては、いつも定員以上の応募者がおり、十分達成しているのではないかと考え、そういったことも含めて実施目標を「S」といたしました。
一つ付け加えることといたしまして、大人向けワークショップについては、歳入増加を求められている状況の中、25年度から1,000円程度の参加費を徴収することとしました。いまのところ、そのことによる応募者の減少など目立ったマイナスは見られません。
以上で説明とさせていただきます。


[小林委員長]:はい、どうもありがとうございます。皆さん、いかがでしょうか。
まず、庄司委員、いかがでしょうか。


[庄司委員]:私がこちらに来たときに、ワークショップを行なっているところで、参加したいなと思ったのですが、分からない点が何点かありましたので、もう少しワークショップ参加の説明を、当日に少しやっていただけたらと思うことがあります。
あと、入口がどうしても分からない点があり、参加できなかったこともありますので、そこを心がけていただけるといいと思います。
土日に参加できるワークショップは、若い方たちが来ていますので、もう少し参加できるように説明というか、掲示していただけるようにお願いします。


[小林委員長]:どうですか。菊池委員。


[菊池委員]:これ、達成目標と実施目標両方ですよね。達成目標のほうは数値的に見えているので、これはこれで良いのですが。実施目標を(菊池委員が)「B」としているのは、企画展満足度の分析の中で、やはり達成目標と実施目標はリンクしていると思う。企画展満足度が達成しなかった理由を分析していくと、やはり企画自体、モノ自体に対する評価は高いのですけれど、人為的な部分、運営面の評価が低くなっている。
努力されているのは分かります。たとえば5回だったのを1回増やすということが、どれほど大変かということも今の説明で分かりましたので、そういった部分では非常に評価されると思うのですけれど。やはりその辺は、運営面での実施目標の中で見直す必要があるのかなと。
達成目標が「C」でそれに関する実施目標が「S」という、このあり方というのが、不自然と思いますので。定量と定性の内容が、当然のことながら関連しているわけであって、それで「C」と「B」とさせていただきました。


[小林委員長]:安藤委員、いかがでしょう。


[安藤委員]:私は全く逆で。先ほどの話のとおり、単純に定量的に達成できていないということでしたので、達成目標については「C」にさせていただきました。
それで、実施目標がある程度達成されて、それが当然数字につながっていると思うのですが。企画の内容を見ても、バランスがとれていると。それが実際、数字につながっていないじゃないかという意見もあるとは思いますが、それは定量的な評価というところと。実際的な、開催された定性的な評価と、私はそこを評価したいと。


[小林委員長]:ありがとうございます。柏木委員、いかがでしょうか。


[柏木委員]:私は学芸員なので、評価が甘くなっているかも知れないのですけれども。
まず達成目標については、「C」というのは「より一層の努力を要する」という評価とありますが、それほどの状況であるとは思えないということが一つあります。それから統計学的にどうかわかりませんが、母数が非常に低い状況でのアンケート結果に基づいての検証になっているのですけれども、作品に対する満足度は非常に高いので、ある一定程度の知的欲求には応えているだろうと思います。
解説について評価が低いというのは、学芸員としては一考が必要だろうと思います。
順路についても、検証の余地はあるのですけれど、多分に建物の構造的な部分で順路は作らなければならないということもあって、制約がありますので、そこは一定程度、努力は必要でしょうけれど、そういう要因があるということを勘案すべきではないかなと思います。
達成目標については「B」と評価してもいいのではないかと思います。実施目標については、内容はバランスもとれていますし、関連事業も非常に充実しているので、非常に高い評価を与えてもいいのではないかと思っています。


[小林委員長]:はい、ありがとうございます。安藤委員から先ほどお話しもありましたけれど。一つの考え方としては、この問題については、実施目標と達成目標を連動させてみなければならないということですが。この評価書の中には、一応切り離して評価がくだされていますので、もしそういうような項目によっては連動させて考えなければいけないようなところを、次回、設問や評価の項目を少し工夫していただくと。
とりあえず、ここでは定められている範囲内で考えてみたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。
多数決といっては悪いのですが、かなり「B」を記載してくださっている方が多いですね。委員の方にご意見を伺ったのですけれど、いかがでしょうか。
「C」ではなく「B」に近いような気がするのですけれども。そのへんはいかがですか。無理やりというわけではありませんが。


[菊池委員]:一つだけ。評価について異論は無いのですが、先ほど柏木委員から母数の話が出ました。それについては私もすごく気になっていて、以前からの課題ではないかと思うのです。
数字として出てしまうので、評価もそれに引きずられる可能性があるので、やはりアンケート回収率を向上させる策を講じる必要があるのかなという気がします。
恐らく開館当初から内容は変わったとしてもやり方は変わっていないのではないかと思います。プレゼントを付けるとか、抽選でなにか無料観覧券を差し上げるとか、少なくとも母数を上げる、評価が正しい方向となるような努力はして欲しいと思います。


[小林委員長]:わかりました。どうですか、事務局として。


[事務局・沓沢]:アンケートの実施方法についてですが、まずアンケートの回答に対して景品を付けることは、アンケートのやり方を計画する際に、その当時の泰井委員からご指導いただいたところですけれども、結果に誤差を及ぼす可能性があるのでやめた方がいいとご助言をいただいた経緯がございます。
そのうえで母数を増やす努力としては、現状、会場の片隅に置いてあって、書きたい方が書いてくださいという形なのですけれど、もし増やすのであれば集中的にある時間を区切って、出口から来た人全員に配るという方法を、ご提案いただいたことがあります。以前にはそういうふうに増やしたこともあります。
気をつけなくてはいけないのは、書く日にち、平日とか週末とかによって、お客さんの層が違ってまいります。なるべく正確にするためには、そういう曜日の特性も考慮して母数を増やさなくてはならないと。集計する者の負担もかなり増えますので、近年は行なっていないというのが実状でございます。


[菊池委員]:わかりますけれども、例えば今回の母数の少ない結果をみると、相当不満があるから書いているという結果が出ていると思うのです。
作品に対する評価は高いのに、運営に対する評価が低い、これは何か書きたいという方が多い。なので、そういうバランスを取る意味で以前にもご提案したのですが。
ボランティアの方もいらっしゃるから、企画展を見て余裕がありそうなお客さんにヒアリングをするとか、そういう試みがあってもいいのではないかなと思います。
単純にアンケート用紙に書いてもらったものを事務局が集計するのではなくて、直接的にヒアリングして感想を聞くということも加味して、お客さんの満足度を把握するというのは大事なことではないかなと思います。
いずれにしても、取り方については一考が必要だと思います。


[小林委員長]:今、事務局側としていろんな意味で合理化を図って、仕事をやっていかなくてはいかない。他方で正当に美術館がどう見られているかに対する努力をするのは必要だと思います。今後、大変でしょうけれども、いま出たようなかたちで、時にはヒアリングをもって裏づけ調査をしてみる。調査としては非常に重要な部分を占めますので、書きっぱなしとは違ってそれについて伺えるときに伺うと。それ以降、様子が変わってくるのではないかと、事務局側の意見として、一つ伺っておきたいのですけれども。


[事務局・佐々木]:ありがとうございます。アンケートの母数を増やす方策とかヒアリングも非常に大事なことだと思いますので、手法については検討させていただきますが、課題として捉えておりますので、何らかの対策をとりたいと考えます。


[小林委員長]:はい。ではそういったことも踏まえまして、評価は「C」というよりも、全体的な状況を見て「B」という評価でよろしいでしょうか。
それから、先ほど、実施目標と連動させて考えなければということで話が出て、すでに厳しい評価についてはお話をいただいておりますので。次に、黒岩委員からむしろここでは「A」と、一次評価よりも低い評価が出ているのですが、この辺を。


[黒岩委員]:これはですね、先ほど菊池委員がお話ししたのと同じ理由なのですけれど、達成目標と実施目標が関連しているので。
「C」と「S」ではあまりにもかけ離れているので、達成目標は1ランク上げて「B」に、逆に実施目標は1ランク下げて「A」に。
先ほどと関連しているのですけれども、81%という達成目標をあげられていますが、今までこれは一度も達成していない。その数値は、今年度はしょうがないですよ。来年度に向けて、この達成目標の数値でいいのかということを、ぜひ精査してもらいたいと思っています。
これは、26ページの資料の③-a.-2の満足度の要素別を見ていくと、作品的には81%をクリアしている。達成していないのは「街の記憶」だけなのです。
どこがだめなのかを見たときに、例えば単純に観覧料をみると、「海辺のミュージアム」みたいに500円に落とすと「81.5%」、「街の記憶」は900円にすると「52.5%」に落ちる。ですから、どういう問題があり、どこを改善していくのかを、内容的に加味して考えていただきたい。
それで私は連動して「B」と「A」というかたちにさせていただきました。


[小林委員長]:そうですね。ありがとうございます。では、「S」をつけた庄司さん、いかがでしょうか。


[庄司委員]:やはり、こちらの資料を見て、なぜこんなに数字が違うのかなと思うのが「街の記憶」展です。横須賀の地元のことをやっているのに対して、市民の方たちがもう少し関心をもってくれてもいいのではないかなと。
やはり市民の方たちの、美術館に来る魅力があるということの努力をしていただけたらいいと思われます。
それで、こちらの目標の方に書いたのですが、市民文化祭というものがありまして、そちらで市民の方たちの作品があるのですが、そういうものも美術館で少し扱っていただけたら、また皆さん集まるのではないかと、こちらに足を向けてもらえるのではないかなと、私の希望として書かせていただきました。
文化会館にはとても良い作品が出たりしますので、そういうものが見ていただけるといいのではないかなと思いまして。


[小林委員長]:柏木委員、どうでしょう。


[柏木委員]:先ほど申し上げた際に、実施目標についても一緒にという意見を述べたつもりなのですけれども。
展覧会としては非常にバランスも取れていますし、これは数値目標があるわけではありませんので。
質や内容について見させていただいた結果、展覧会の年間全体で、バランスもとれているし、関連事業も充実していますので「S」ではないかと。


[小林委員長]:菊池委員、どうでしょう。皆さんのご意見を伺いながら、この辺の評価は。それでも全体をみると私は「B」だと。


[菊池委員]:そんなことないですよ。あえて「B」をつけていますので。先ほど言ったように気にしていただければ結構です。


[小林委員長]:黒岩委員は「A」をつけておりますが、いかがですか?


[黒岩委員]:「S」に上げていただいて大丈夫です。


[小林委員長]:どうでしょう、安藤委員。「S」を頂戴しておりますけれども。


[安藤委員]:先ほど定性的ということを言いましたが、評価の目的が違いますから。
実際には数字につながっていないところがあるかもしれませんが、この内容だけを捉えれば、書かせていただいた通りバランスよく開催されているので。逆に内容的に良いものを、どうやって数字に結び付けていくかということを、事務局対応で。
企画自体の良さを保ちつつ内容を見直すのか、それとも数字につなげるための何か違う方策をとるのか、そういったことをご考慮いただいて運営いただければよろしいのでは。


[小林委員長]:「S」が多いですけれど、「B」という評価が3つもついたという要素もある。どう考えたらいいのかという問題があるのですけれど。「S」が全体的に多いから、一次評価どおり「S」にするのか。やはり、委員の方から問題が出ているので、そういう改正点を踏まえて、一次評価を「A」として考えるんだという考え方もある。
こういう評価は、ただ単純に人数で足して割るというわけにはいかないですけれど、いかがですか。


[榊原委員]:児童生徒造形作品展は、私は非常に増えている印象をもっていたのですけれど、過去の数字を見ると今年度が一番少ないのですね。満足度が79.3%、24年度は92.6%とか、そういうふうになっておりますね。ですから、その辺がどうなのかなと、ふと思いました。


[小林委員長]:そうすると、「S」という評価についてはいかがですか。


[榊原委員]:若干考えなければいけないのではないかなと。


[菊池委員]:すみません、もう一つ思い出しました。
一次評価が「S」である大きな要素が、経済部が準備していた特別展がだめになった。その1回を自主企画展としてやりました。そのことは先ほど、大変だということはわかったのですけれど、ここだけで「S」にしていいのかなと。
運営面での評価のこの二つが。 


[小林委員長]:菊池委員が言ってくださった点は大きな問題だと思いますね。
経済部との関連の問題で、美術館として今後どういうふうに作品の出しかたを考えるべきなのか課題になっていたと思います。そういうことも考慮しますと、菊池委員の発言は非常に説得力がありますので、「S」は私も含めて多いのですけれど、二次評価は「A」にするということで、よろしいですか。


[榊原委員]:経済部が、そういうものが、予算からすると前もってできないものなのですか。急に変化があるものなのですか。


[事務局・佐々木]:経緯を申しますと、毎年度の予算は3月の議会で決定をしております。25年度の企画展はその時点で美術館側の予算としては企画展5本、経済部が1本、予算は通らなかったという経緯です。さらに6本分の予算もなかった。ではどうしていくかというと、次の議会で補正予算という考え方があるのですけれど、それを出すタイミングが12月になったという経緯です。
12月に補正するまでにもっと早く決めることもできたのでしょうけれども、美術館側としては何も準備することができなかった。こういう形態は通常ほとんどないような、特に異例な状況であったと思います。そういうことを考えた上で、企画展を一つ作っていくことがどれだけ大変なのかということを考えたときに、実施目標としてそこだけでという話もおありでしたけれども、それだけ美術館側としては事の重大さと捉えました。
ですので、こういう評価をしたという経緯でございます。 


[榊原委員]:とても良かったと思います。急遽、企画をされて。本当に良かったと思います。そういうところは評価したいです。


[小林委員長]:考えなければならない問題は、ただこういう評価という前に、これは二次評価としてはそういう課題を含んで考えなければいけないということで。
逆に二次評価は低くなりますけれど「A」ということでよろしいでしょうか。

<>[事務局・冨田]:では、2次評価まとめ7ページ、一次評価の15ページをご覧ください。【④「学校と連携し、子どもたちへの美術館教育を推進する」】という目標についてご説明申し上げます。この達成目標は、「中学生以下の年間観覧者数20,000人」を掲げております。この根拠は、過去3年(平成22年度~24年度)の観覧者数の平均が19,620人であることを踏まえ、20,000人としました。25年度の年間観覧者数は21,296人(発券外観覧者を含む)となり、目標を達成しましたので、「A」と評価いたしました。前年度と比較しても1,800人程度の増加をしておりますので、比較的達成の度合いもよかったと評価しております。
こうした要因を次のように分析しております。一つは展覧会での若年層の集客に成功したこと。具体的には「日本の妖怪を追え!」「たいけん、ぼうけん、びじゅつかん!」展、この二つの展覧会で幅広い年齢層のお客様を得ることができたということ。もう一つは「児童生徒造形作品展」をはじめとして、当館独自の企画としてワークショップなど、教育普及活動でお客様を得ることができたということ。そして最も大きな理由ですが、学校現場との連携、保育園との連携を積極的に進めておりまして、特に鑑賞教育の面でお客様をたくさんお呼びすることがあげられると考えております。それで、一次達成目標を「A」といたしました。
次に実施目標について申し上げます。8ページをめくっていただいて、一次評価については16ページをご覧ください。こちらの実施目標を読み上げます。
・学校における造形教育の発表の場として、児童生徒造形作品展を実施する。
・学校と緊密に連携し、子どもたちにとって親しみやすい鑑賞の場をつくる。
・子どもたちとのコミュニケーションを通じて、美術の意味や価値、美術館の役割な
どに気づき、考え、楽しみながら学ぶ機会を提供する。
・鑑賞と表現の両方を結びつけたプログラムを実施する。
・小学校鑑賞会を充実させるため学校との連携を強化します。鑑賞会と連動した教材
の開発、出前授業の実施などを教員と協力しながら実施します。
これについては、基本的に手付かずのものは当然ございません。一定の内容でもって、平成25年度を実施しております。そのため一次評価を「A」といたしました。


[小林委員長]:ありがとうございます。非常に懇切丁寧に説明をしていただきました。ここでは「S」が4人、「A」が3人ですね。この「A」をつけてくださった菊池委員。別に何も書いていないので、一次評価どおりという見方でよろしいですか。


[菊池委員]:そうですね。


[小林委員長]:若年層の教育普及という問題で、黒岩委員は「S」ということにしてあって。これは横須賀美術館のありかたからみると、学校教育との関連は大きくしていかないと、この美術館の意義が薄くなっていく。ご意見をいただけますか。


[黒岩委員]:特に達成目標は数値的な部分で、今年度は2万人を大幅に達成しているので、その点からしても「S」ではないかと思っています。
毎年7月から9月に児童生徒が興味をひくような展覧会を企画していただいており、昨年度でいうと「日本の妖怪を追え!」展。全児童に夏休み前にチラシを配布していただいて、子どもたちが夏休みに美術館に足を運ぶ。
またさらに9月から11月は体験型の企画展を組んでいただいて、昨年度は子どもたちが美術館に行く機会が多かったのではないかと。
その部分で達成目標を大幅にクリアしているということで「S」。


[小林委員長]:私もどちらかといいますと、美術館の置かれている現状を考えますと、学校と美術館の関係をもう少しうまく構築することが、ここの美術館の一つの特徴を作り上げていくことになるのかなと思いまして、期待を入れて「A」にしました。
気持ちの上では十分努力しており「S」というふうな気持ちはあります。「A」をつけている人もいますが、ひとつの二次評価としてはよくやっているのではないかと。「S」という評価でいかがでしょうか。よろしいですか。では、達成目標は「S」。
実施目標に関しましては分かれております。榊原委員は「S」になっていますけれども、何か説明していただけますか。


[榊原委員]:今のところですか。そうですね、子どもたちを連れて歩いても6年くらいになるんですけれど、段々と浸透していっているなという感じがしています。先生方の付き添い方も年々良くなっているような感じがいたします。それで非常に、子どもたちとのコミュニケーションはいい感じで進んでいっていると思います。それで「S」としました。


[小林委員長]:ありがとうございます。柏木委員は「S」と評価が上がっておりますが、その辺はいかがでしょうか。


[柏木委員]:達成目標のコメントに書いたとおりですけれども、実施している内容と数値的な目標が非常にうまく合致して、つまり歯車がきっちりかみ合っているという印象をもっていて「S」としました。
先ほど事務局から説明のあったとおり、実施目標にある項目も全て着実に取り組んでいますし、まずなんといっても美術館の取り組みとして、子ども、児童生徒への取り組みというのが、美術館の将来の鑑賞者を育てていくという、一番重要なポイントですので、それを意識的に取り組んでいることを高く評価し、そしてそれが数字に出ているので両方とも「S」といたしました。


[小林委員長]:バランスからみると一次評価と同じ方が多いですが、どんなふうに考えたらよいでしょうか。


[黒岩委員]:学校現場として、美術館と教育普及活動ということで昨年度は非常に一所懸命やっていただきました。平成19年度に開館して以来、小学校6年生の美術館鑑賞会は全46校が参加させていただいている。それから平成20年度からは「児童生徒造形作品展」の会場として開催させていただいている。平成19年に開館してから、美術館に鑑賞に来られる6年生と、来られない他の子どもたちがいます。そこでやはり美術館と学校をつなぐものとして「アートカード」というものを、ぜひ作ってほしいということをお願いしてきました。美術館の所蔵作品を使ったカードを作って、学校の図工美術の時間にそれをもとにして鑑賞する。それをもとに子どもたちに美術館に興味をもってもらう。お願いしていたのですけれども、鑑賞会と連動した教材の開発ということで、昨年度一年間かけて、学芸員と小学校中学校の先生方と、市教委の指導主事とで一緒に研究して、やっとそれが出来上がりました。ここで私が紹介していいのかわかりませんけれども、横須賀美術館のアートカードが完成いたしました。
所蔵品4,500点の中から64点を選びまして、それとさらに授業で使うので指導案。小学校1年生から中学生まで14の案。それから実際にDVDもつけてもらいました。これを見ると現場の先生が使えるように昨年度、実は予算は横須賀市ではないですけれども、文化庁の補助金をいただきまして、これがやっとできました。この4月に全小中学校に10セットずつ、これを配布することができました。今年は各学校にこれを使ってもらって授業をしているところです。
こういったところでも美術館と学校が連携して、子どもたちのために鑑賞教育を昨年度行ないまして、目に見えないところなのですけれども、私としては「S」に値する、実施目標を十分達成していると思います。


[小林委員長]:今のは説得力がありますよね。やはり横須賀では学校教育との連動というのが、今後とも前向きに存続させていくためには大きな課題ですから。
黒岩委員が具体的に示していただいて、単純に数からいくと「A」に傾いているのですけれども、ここは2階級特進くらいのつもりで、一所懸命がんばっているということで「S」にさせていただいてよろしいでしょうか。


[榊原委員]:すみません。そのカードですけれども、私たちも実際にやってみました。私たちがやっても楽しい感じがしますので、非常に普及していくのではないかと思います。


[菊池委員]:次年度への一つのツールにもなっていますよね。


[小林委員長]:では、時間の都合もございますので、事務局の説明は要点のみとしてください。


[事務局・沓沢]:それでは、簡潔に説明させていただきます。
【⑤「所蔵作品を充実させ、適切に管理する。」】につきまして。
実施目標でございますが、前年どおり、達成目標なしとしています。
これについては、今年度の評価委員会の中でいろいろご指摘をいただいておりますので、これは後ほど、事業計画書の説明のときに申し上げます。
実施目標でございますが、収集管理、保存、修復、他館貸し出しといったことを目標としています。これについては、評価「C」ですけれども、毎年のことですが、収集のために必要な資金が予算化されていないということを理由として、「C」をつけさせていただいています。
説明は以上でございます。


[小林委員長]:ありがとうございます。そういう説明がありまして、一次評価は「C」とされているわけですけれども。この一次評価につきまして、特にご意見のある方はおられますか。菊池委員は「F」となっておりますが。専門的な適正判断の基準を持ち合わせていないから、ということですね。


[菊池委員]:というのは、「F」の評価設定をお願いしたのが私ですから。


[小林委員長]:いまこの現状を見ると、厳しい状況になって、少しでも早く打開していただかなくてはならないのですけれども。その現状を考えると「B」をつけてくださっている委員の方もいるのですが。全体的にはいわゆるスタッフが自ら評価しました一次評価を二次評価としたいと思いますが、よろしいでしょうか。
では次をよろしくお願いします。


[事務局・上野]:【⑥「利用者にとって心地よい空間・サービスを提供する。」】について説明いたします。一次評価書ですと20ページ、二次評価まとめは10ページとなります。
達成目標ですが、館内アメニティ満足度91%以上、スタッフ対応の満足度80%以上ということで、下のほうに一次評価の理由として、25年度の実績として、館内アメニティ満足度88.8%、スタッフ対応の満足度78.5%となっておりますように、目標には若干届きませんでしたが、概ね目標に近い値を達成していると判断しまして、「B」評価とさせていただきました。
二次評価まとめのほうで、委員の方々からご意見をいただきまして。事務局として達成目標を「B」評価とさせていただいたのですが、2名の委員の方から「A」をつけていただくとか、小林委員長のコメントにももっと自信を持って評価したらと、大変ありがたい評価をいただいているのですが、数値として達成していないという現実がございますので、事務局として一次評価に「A」をつけるのはおこがましいということで、またぜひ26年度は「S」をつけられるように努力したいと思っております。
次に、実施目標について、
・建築のイメージを損なわないよう、じゅうぶんなメンテナンス、館内清掃を行う。
・受託事業者と協力して、ホスピタリティのある来館者サービスを実践する。
・受託事業者と協力して、付帯施設を来館者ニーズに応じて運営する。
ということになっております。
一次評価の理由として、21ページから23ページまで。それぞれこういったことをやりましたという実績を記載させていただいたのですが、そのなかでいくつか簡単に触れさせていただきますと、22ページのミュージアムショップの2段目に、室温に関する苦情が見受けられますということで、対策を検討してまいりますとあります。
平成26年度に、ミュージアムショップの空調増設工事の予算が配当されまして、現在準備を進めているところであります。
その下のレストランの部分、企画展ごとに展示のイメージや内容に合わせたコラボレーションメニューというのがありますが、朝井閑右衛門展(平成24年度)のときには、作品のバラをイメージしたデザートですとか、ブルーノ・ムナーリ展(平成22年度!)では、ミラノっ子だったムナーリにちなんでミラノ風のメニューにしたりとか、「コドモノクニ」展(平成21年度)では「大人のためのお子様ランチ」プレートをつくったりとか、作品や作家からインスピレーションを得て、レストランで創作をしております。
次年度への課題につきまして、休憩所、特に飲食可能な場所の確保については、後ほど事業計画でご説明させていただきます。以上です。


[小林委員長]:ありがとうございました。館内アメニティに関してですけれども、これはいかがだったでしょうか。
安藤委員から、ご覧になって、美術館のアメニティについてはいかがでしょう。


[安藤委員]:そうですね。私は先ほどから申し上げているように、数値的な目標から見るともう一歩だと。でも、大きく目標にかけ離れているわけではありませんので、そういった意味で、「B」という評価をさせていただきました。


[小林委員長]:これも、感じ取るのと、数字の上に現れてくるのとは違うということですけれども、いろいろ思いもあるでしょうから。
榊原委員は「A」となっていますが、ここに書かれているコメントなどを抜かしますと、「B」ぐらいの評価でもいいですかね。
そうすると、ここはむしろスタッフ側の課題を背負った形で、「B」としたいと思います。
次の実施目標に関しましては、いかがでしょうか。榊原委員と庄司委員は「B」「B」、とついていますけれども。特に庄司さんの場合は、別に記載されていないですけれども。


[庄司委員]:館内を見ても、特別な指摘などありませんので、あえて書きませんでした。


[小林委員長]:はい。榊原委員はいかがですか。


[榊原委員]:他の美術館に行きましても、ちょっとしたお弁当を食べられる場所があったりしますので、そういった場所がもう少しあるといいかなと思いました。


[小林委員長]:そうですね。そうすると、全体的には、皆さんがつけている「A」という評価でよろしいでしょうか。


[庄司委員]:委員長いいですか。ホールの上にイスがありますよね。あそこは来館者が利用できないのでしょうか。いつもイスだけが置いてあって、座っている方も見かけないし、お年寄りなんかが「ちょっと座りたいわね」という声も聞こえるのですけれども。「どこに座っていいかわからない」という方もいらっしゃるので。あそこは自由に座ってもいいのですか。


[事務局・佐々木]:2階の階段状のところですね。情報スペースということで、例えば、ある程度の団体の方がいらしたときにレクチャーをしたり、エントランスでイベントをやったときの観覧席とか、そういう使われ方をしております。
情報スペースということで、どなたでも入れるようにしております。
また、よその美術館からいただいたチラシとかポスターとか、横須賀美術館に来られて展示を見た後に、他にもこんな展覧会をやっているということを見たい方用に掲示もしています。
自由に入ってお座りいただいていい場所ですので、それがなかなかご理解いただけないようでしたら、少し表示も考えなくてはならないかと反省しています。


[小林委員長]:どうでしょう、榊原委員、庄司委員2人の委員が「A」でもよろしいということでしたら、二次評価は「A」としますけれども。よろしいですか。
では次に、説明ありますか。よろしくお願いします。


[事務局・沓沢]:では説明させていただきます。一次評価書の24ページです。
【⑦「すべての人にとって利用しやすい環境を整える。」】
ここは主にバリアフリー、福祉に関する項目です。
達成目標は、福祉関連事業への参加者数をとりまとめ、延べ280人を目標にしております。25年度の参加者数は延べ394人となり、目標を大きく上回っております。
これにつきましては、「みんなのアトリエ」が昨年に引き続き兄弟や保護者の方の参加が多くなっております。それから、今年度のパフォーマンスの部分で、ワークショップとパフォーマンスを組み合わせた事業を行っております。こちらの観覧者も相当増えておりまして、目標の達成につながっているものと考えます。
次に、実施目標については、「A」とさせていただきました。これも例年に準じた事業を行っています。25年度の福祉講演会については、触察本の原型制作をしている方を講師にお招きしておりますが、今年度については、関係する大学や研究機関に事前に広報をしていたため、若い方の参加が多く見られたと聞いております。以上です。


[小林委員長]:ありがとうございました。いかがでしょうか。私が「A」なのですが。この項目については「S」なのですけれども、早い段階で先を見て日本の高齢化現象を考えると、ハンディキャップを持った人だけが福祉の対象ではなくて、かなり耳が遠くなるとか高齢化によって起こる現象、これも立派な市民全体が考えなくてはならない福祉ですので、そんなことも含めて、さらにこの数字だけではない視点も今のうちから培ってほしいということで「A」をつけたので。ここは皆さんのご意見どおり、「S」でよろしいですか。では、「S」とさせていただきます。
実施目標について、黒岩委員は「S」となっていますけれども、この辺は何か積極的に「S」に、ということはありますか。


[黒岩委員]:積極的にというわけではありませんけれども、達成目標が大きく伸びていますし、内容的に見ても、リピーターの方、新しい方も来られているようです。ということは内容的にも充実しているのではないかと考えて「S」にしましたけれども。
皆さんが「A」であれば、別に構いません。


[小林委員長]:どうでしょう。黒岩委員の考え方も非常に大切なのですけれども、皆さん方の一次評価と同じ二次評価でいいのではないかという意見に従いまして、「A」ということで評価させていただきます。よろしいですか。
では次をお願いします。


[事務局・栗野]:【⑧「事業の質を担保しながら、経営的な視点をもって、効率的に運営・管理する。」】について説明いたします。一次評価報告書の27ページをご覧ください。
一次評価につきましては、達成目標、実施目標とも、「B」評価とさせていただきました。
評価の理由といたしまして、まず達成目標についてですが、達成目標は、電気使用量等、各項目前年度以下、としております。中段にあります表の平成25年度の実績をご覧いただきますと、夜間の電気使用量のみが前年度を上回っております。具体的な理由としましては、以下に書かれているとおり、ここに書かれていることが考えられます。
結果として前年度を上回ってしまいましたが、四半期ごとに各項目の数値を職員全体で把握し、原因等を考えていくことで、職員それぞれが省エネルギーの意識を再確認する契機になったと考えております。
続いて28ページをご覧ください。
実施目標につきまして、「職員全てが費用対効果を常に意識し、経費削減に向けた取り組みを行う。」につきましては、事業者選定において、複数業者から見積書を徴取し競争入札を行い、業務の質を担保しつつ最も少ない経費で業務を遂行し、経費削減を実現しております。
具体的な内容の主なものは、以下に書かれているとおりです。
経費削減を意識した取り組みを実施してまいりました。
次に実施目標の二つめ、「美術館運営に係る経費の収支を改善するため、新たな歳入を見出す。」につきましては、ここに書かれておりますとおり、25年度はホームページのバナー広告募集を実施いたしましたが、入札参加業者の見積額が最低見積額に達しなかったため、見積もりは無効とし、募集は不調に終わりました。また、一部ワークショップにおいて、参加者負担金を徴収するなどいたしました。
次年度への課題としまして、電気量の削減については、利用者にご不便をおかけすることのない範囲での節電に、引き続き取り組んでまいりたいと存じます。
次に二次評価をいただきました。
達成目標、実施目標いずれも、各委員から「B」評価をいただいております。
ご意見として、柏木委員からいただいておりますご意見につきましては、留意してまいりたいと思います。
また、榊原委員から実施目標に対しまして、空いているスペースや壁などを貸し出すことはできないのだろうかということで、ご質問をいただきました。
詳しい説明は控えさせていただきますが、なかなか難しい面がございます。空いているスペースを貸し出すということになりますと、まずどのスペースが可能なのかという検討から始まり、県との協議、条例への規定、条例改正ですね、そういったことが必要となり、この件につきましては、長期的に検討してまいりたいと存じます。
それから、壁などを貸し出すことはできないのだろうかということですが、壁面広告につきまして、県に問い合わせた経緯がございます。県に問い合わせたところ、許可は難しいという見解である、という経緯がございますので、この件につきましては、最初に申しあげましたとおり、なかなか難しい面があるということでございます。
私からの説明は以上です。


[小林委員長]:ありがとうございました。いかがでしょうか。いわゆる達成目標、実施目標といい経営的な視点。かなり美術館の人たちは努力していますね。
これが一つの点としては、一次評価、二次評価とあるとき、一次評価に準じてみることのほうが、将来の改善策として問題提起をしたことになるのか、苦しい状況を設定してそこに達さなかった評価ということだと、苦しいところへ追いやられていくのだろうかという、そこがどうも判断して結論を出すには難しい点ですけれども。いずれにしましても、これからの評価のあり方というのは検討する必要があるのではないでしょうかね。
厳しく設定してそこに届かないと「B」評価だ「C」評価だということになると、これを結果としてみた場合、「なんだ」という話になりかねない部分も出てくるのではないかと思います。そういう意味で、ここでは「B」評価、一次評価通りということでよろしいでしょうか。
何かこのことについてコメントがありましたらどうぞ。
私だけが「A」評価をつけているのですけれども。本当に、公用車の問題ひとつをとっても努力されていると思います。
皆さん「B」ですので、「B」ということでよろしいでしょうか。


[菊池委員]:目標を設定しちゃっていますからね。でも、この電気使用量は考え直したほうがいいですよ。真っ暗になっちゃいますよ、これをやっていると本当に。何度も言いますけど。
少なくとも適正な年度を設定して、そこを基準にするとか。そういうふうにしていかないと、前年度を目標にしていくと、とてもじゃないですけれど、柏木委員の言うように運営に支障をきたすというか、運営が立ち行かなくなる状況になってきて、ですからある一定基準を超えないほうがいいと思います。
それと、実施目標は、私は「A」に変えてもいいと思います。僕自身の評価を。というのは、今の事務局の説明で、私は経年的に皆さんの経費削減に対する意欲というのは、毎年聞いていて、最初のころは腹立たしかったものですが、今年の説明を聞いたときには、非常に努力をされて、経費削減に対する意識が高くなったと感じましたので。
いま一次評価が「B」と事務局でされたからそう思いましたけど、今の説明からすれば実施目標のほうは「A」に変えます。


[小林委員長]:非常に厳しくなると思う。続けてやっていくと。最後は「C」ぐらいの課題しかなくなってしまうと思う。そうすると、一般的な二次評価のかたちだけ見ると、「なんか美術館は努力がたりないね」という評価になりかねないという部分が出てきてしまうので。
いま菊池委員がおっしゃったように、今回は皆さん方が「B」ということですのでこのままですが、しかし、このあり方については検討したほうがいいですね。中身の設定の問題については。
それから次の実施目標、これも達成目標と同じ「B」になっておりますけれども。
この二つの問題は、やはり美術館を運営するにあたって、来館者へのサービスの問題等々も出てきますので。そこで、少なくともどういう問題点があるのかを整理してみる必要がありますね。大変かと思いますが。ここでは、実施目標、達成目標というかたちで、数値的な側面で出ておりますので。ここは一応「B」。柏木委員が「A」。どうですか、「A」が2人いますね。


[菊池委員]:私もいま「A」に変えます。


[榊原委員]:では、私も「A」にします。


[小林委員長]:そうですか。では、そういう声が多くなってきましたので、二次評価は「A」ということでよろしいでしょうか。


[庄司委員]:あの、やはり作品が暗く見えます。照明があまりにも、落ちていまして、作品が暗く見える場合があるので、どうなのかなと思うときがあります。
作品に対する照明の当て方なのだと思いますけれど、なんとなく暗いなと思うことがあります。一番感じるのが、入ってすぐの展示室。


[事務局・冨田]:作品に対する照明の明るさというお話ですが、それにつきましては、いま私たちが努力している電力の消費削減とは、直接の関係はございません。
作品に関しては、それぞれの作品保護の観点から、ふさわしい明るさというものを数字ではかって当てておりますので、電力の消費とは関係がございません。


[庄司委員]:なんとなく、入ったときに、受付の横のところの部屋がいつも暗いなという感じがするのですけれども。


[事務局・佐々木]:いま冨田が申しましたように、作品によって照度を決めておりますので。もう一つは、エントランスが明るいので。明暗の違いがそういう感を起こさせるのではないかと思います。改善する方法はいくつかあるのかもしれませんが。本来はエントランスの明るいところから展示室までの導線がもう少し長くあれば、そのなかで目を慣らすということが一番よいのかなと思いますが、構造上はできない部分もありまして。そのように理解しております。


[庄司委員]:ありがとうございます。


[小林委員長]:どうもありがとうございました。これで一応、私どもが与えられている評価についての検討は終わりなのですが。
評価について、大事なことですので、もう一度確認させていただきます。


(以下確認)
①広く認知され、多くの人にとって横須賀市を訪れる契機となる。
[達成目標]B
[実施目標]A
②市民に親しまれ、市民の交流、活動の拠点となる。
[達成目標]S
[実施目標]A
③調査研究の成果を活かし、利用者の知的欲求を満たす。
[達成目標]B
[実施目標]A
④学校と連携し、子どもたちへの美術館教育を推進する。
[達成目標]S
[実施目標]S
⑤所蔵作品を充実させ、適切に管理する。
[実施目標]C
⑥利用者にとって心地よい空間、サービスを提供する。
[達成目標]B
[実施目標]A
⑦すべての人にとって利用しやすい環境を整える。
[達成目標]S
[実施目標]A
⑧事業の質を担保しながら、経営的な視点をもって、効率的に運営・管理する。
[達成目標]B
[実施目標]A
(以上)
よろしくお願いします。


[事務局・佐々木]:ありがとうございました。この評価ですが、本日の会議内容をまとめて評価報告書に加えまして、できあがり次第、各委員に郵送させていただきます。最初のご確認をいただきましたのちに、もし修正等ございましたら、お返事をいただきまして、その後は委員長一任ということで完成に漕ぎつけたいと考えております。


[小林委員長]:議題の2番目の平成26年度の事業計画につきまして、よろしくおねがいします。


[事務局・佐々木]:平成26年度の事業計画ですが、この3月に開きました会議でご意見をいただきまして、事務局で再度検討、修正し、完成したものを本日配付させていただきました。そこを中心に事務局から説明させていただきます。


[事務局・吉田]:お時間もありませんので、変更点、修正点のみご説明させていただきます。
事業計画の4ページをお開きください。まず達成目標ですが、さきほど一次評価の説明の際にも触れましたが、いったん見込みに上乗せしたものを達成目標とさせていただいておりましたが、その達成目標自体が、事実上目標に近い高い数値になっているというところから、平成26年度の達成目標を、「観覧者見込み数」に変更させていただきました。
続きまして、下のほうにあります実施目標、これにつきましても、先ほど申し上げたように、定量的な数値目標を記載しておりましたが、実施目標にそれを設定する必要がないというなかで、削除させていただいております。
変更点としては以上の2点です。修正点ですが、達成目標の中にあります表です。
表の「年間観覧者数目標」となっている部分、ここを「見込み」が正しいので、「目標」と記載してあるところを「見込み」に修正させていただいております。
同じく年度の下にあります、「目標」というところを「見込み」に直させていただいております。
25年度の見込み数、正しくは一次評価にありました104,000なのですが、ここを誤記により、108,200と記載しておりましたので、こちらを修正させていただきました。
それに伴いまして、達成率、97.9が正しいのですが、94.1となっていたものを、97.9に修正させていただきました。
お詫びのうえ、修正させていただきます。


[事務局・沓沢]:続けて、②について説明させていだだきます。ページは、5ページです。ここはボランティアに関する事業計画でございますが、実は大きく変わったところがございます。
25年度まで、横須賀美術館ボランティアの活動は、サポートボランティアとプロジェクトボランティアという大きく2つに分かれておりましたけれども、中で少し、特にサポートボランティアのなかで、活動が多岐に分かれてまいりました。さらに、皆さんが活動しやすい曜日とか、研修の要不要とか、いろいろな要素がありますので、この際実情に合わせて5つに枠組を整理いたしました。
・ギャラリートークボランティア
・小学校鑑賞会ボランティア
小学校鑑賞会の対応をしてくださる方です。
・みんなのアトリエボランティア
障害児者向けのワークショップのお手伝いをしてくださる方で、研修の必要がありません。
・プロジェクトボランティア
今までとほぼ同じです。
・プロジェクト当日ボランティア
イベント当日のお手伝いをしてくださる方を別に考えております。これを別に設けることによって、企画段階から継続的に参加するという負担を分担できない方の参加を促す、という意図がございます。
達成目標、実施目標につきましては、前回お示ししたものと変更はございません。
以上です。


[事務局・工藤]:続けて、③について説明したいと思います。
特に大きな変更点はございません。一応、繰り返し説明させていただきますと、達成目標は、企画展の満足度80%以上を目標にしたいと思います。目標は、この平成25年度実績見込みを上回る80%を達成目標といたしました。
実施目標といたしましては、変わらず、
・幅広い興味に対応するようバランスをとりながら、年間6回の企画展を開催する
・所蔵品展・谷内六郎展を年間4回開催する。
・知的好奇心を満たし、美術への理解を深める教育普及事業を企画・実施する。
・所蔵図書資料を充実させる。
・多くの人が気軽に利用できるよう、図書室の環境を整える。
・主として所蔵作品・資料に関する調査研究を行い、その成果を美術館活動に還元する。
という目標にさせていただきたいと思います。
私からは以上です。


[事務局・冨田]:では④「学校と連携し、子どもたちへの美術館教育を推進する。」について、事業計画を申し上げます。
こちらについては、達成目標を昨年度の20,000人から少し引き上げまして、22,000人といたしました。これは、平成25年度の達成目標を鑑みまして、やや厳しいというか、もう少し頑張らないと厳しいかなというところに目標を設定してみようということで、少し高めの22,000人を目標の数字といたしております。これは実施目標の説明ともかかわりますけれど、高い数値を設定いたしまして、現状教育委員会のなかで学校連携を積極的に進めているということがありますので、このメリットを活かしまして、中学生以下の集客について頑張って行くということ。
それから、鑑賞教育の充実ということにつきまして、先ほど黒岩委員からご紹介がありましたように、文化庁からの登録博物館を対象とした助成事業ということで助成をいただいたものが、26年度も引き続き頂けておりますので、こちらの資金をもとに学校連携を一層進めて行きたいという、そういった事業計画を含めて全体に充実の方向で、実施目標、それから達成目標につきましても、昨年度よりも少し高めの目標を今年度は設定させていただいております。以上です。


[事務局・沓沢]:15ページです。⑤「所蔵作品を充実させ、適切に管理する。」について。
前回お配りしているものと大きな内容の変化はございませんが、25年度と少し変わったところとしては、達成目標を設けております。
ここは数値目標を入れるところですので、環境調査の実施、これは保管庫収蔵庫の環境維持のために非常に重要な業務ですが、これを年2回行うこととします。
また美術品評価委員会の開催ですが、これも年1回行うこととします。以上です。


[事務局・上野]:続きまして、⑥について説明いたします。
基本的に前回、事業計画(案)としてお示ししたものと大きな変更はございません。
修正点が2箇所ございますので、そちらを説明させていただきます。
17ページ、事業計画の2、維持管理業務の「中長期修繕計画の関係部局オーソライズ推進」ということで、(案)で示した時点では、「中長期修繕計画に基づく計画的な修繕の実施」としておりました。まずは関係部局、市の財政的なところ、公共建築的なところ、そういった部局とのオーソライズを進めて予算の確保をしなければいけないということで、まず修繕の実施を謳う前にオーソライズ推進ということで、修正させていただきました。
その下の、維持管理業務の中の一番下、「屋外への簡易休憩場所設営の試行」ということで、こちらは以前(案)で示した時点では記載がございませんでした。
今まで夏場、屋上広場にテントを設置し、その下にイスとテーブルを出していたのですけれど、テントが劣化したことにより休憩場所が本当にないという状況で、ちょうどこちらのワークショップ室の前の、庇の下あたりにテーブルとイスを出してみようということになりました。お客様の動線の妨げになるような位置には設置できませんので、一応このワークショップ室の前あたりで、土日祝日に限って試行としてやっております。
⑥としては以上です。


[事務局・沓沢]:⑦でございます。ページは19ページです。
こちらも例年と変わるところがございません。
達成目標の「福祉関連事業への参加者数延べ340人」としております。これは前年度よりもだいぶ増やしているのですが。
申し訳ございません、ここに反映していないのですけれども、事業計画の5番、「託児サービスの実施」というところが、この達成目標に勘案されてないという、内部で指摘がありましたので、26年度からは達成目標の数値に加えたいと思っていたのですが、いまお配りしている資料では反映されておりませんでした。
少し検討して、後ほど修正させていただくかもしれません。ご了承願います。
実施目標につきましては記載のとおりでございます。以上です。


[事務局・栗野]:最後に⑧です。「事業の質を担保しながら、経営的な視点をもって、効率的に運営・管理する」につきまして、前回までの会議では、事業計画に「効率的な開館時間を設定します」と掲げさせていただいておりました。
開館時間につきましては、条例上、季節により20時まで開館する規定を設けておりますが、平成24年度から通年、開館時間を10時から18時までとしております。この点をあえて、事業計画に明記する必要はないと考え、削除させていただきました。
そして、「四半期毎に消費エネルギーの数値等を職員全員に周知し、コスト意識の啓発を図ります。」という事業計画を追加させていただきました。
具体的には、毎月開催しております、職員全員参加の全体ミーティングの場で周知を図っております。
達成目標につきましては、表のとおり、電気使用量等の各項目につきまして前年度以下に、平成26年度目標を定めております。
次に実施目標につきましては、職員全員が費用対効果を常に意識した行動が必須と考え、実施目標とさせていただきました。以上でございます。


[小林委員長]:ありがとうございました。説明はこれでよろしいですか。
では皆さん方のほうで、いまご説明いただいたことに対して、何か質問がございましたら。


[菊池委員]:質問ということだと、修正はもうできない、ということですか。
先ほどもいいましたが、⑧とか前年度、前年度とやっていくと行き詰まってしまうという部分がありますので。まあ次の年度で見直すというかたちでも結構ですが。
そういった意味では次の年度で。これは決まったものだということで。
そういう意味でいくつかいいですか。
まず最初の、入れ込み数102,000人というところ。これもやはり、10万人という一つのデッドラインを決めたのであれば、それは動かさずに、10万人を一つの観覧者数の目標にして、どれだけオーバーしたかによって「S」にするのか「A」にするのかという基準に持っていったほうがいいような気がします。あくまでも次年度以降です。
それと、同じことですけれども、アメニティについても、91%以上とか、1%というこだわりではなくて、90%なら90%以上というように一つの基準を設けて、それに向かって毎年努力をしていくというようなやり方をしていかないと、流動的な目標設定になっていく可能性があるので、そこは一つの適正基準を設けて、それは動かさずに、それを超えた分に対して「A」にするのか「S」にするのかと、そういう方向性を今後考えて行った方がいいと思います。以上です。


[小林委員長]:ありがとうございます。非常に前向きなご意見で。


[榊原委員]:13ページの、中学生以下の年間観覧者数22,000人となっておりますが、
これは子どもたちの人口減少とか考えていますでしょうか。小学校が閉鎖したとか、廃校になったとか、ときどき前を通りますとこの学校は今年で終わりとか、そういうことがありますので。これは人数増やしていけるのでしょうか。


[事務局・冨田]:ご指摘のとおりでございます。菊池委員からもございましたように、前年よりも引きあげていくという目標の立て方がはたして良いのか、という議論が当然必要かと思っております。
説明の際にも申し上げましたとおり、あえて高めの目標設定、前年度の実績を下回らない程度の人数を目標にするというスタンスでこれまでやってきておりますので。
実際、特に中学生以下というところでは、人口減少と密接に結びついておりますので、はたしてこの目標設定がいいのかどうかということは、内部でも議論をいたしました。
実績よりも下回る目標はないのではないか、という内部的な結論に達しましたので、この目標を設定したというところでございまして、ご指摘の問題については、今後検討していきたいと思いますし、ご指摘どおりこちらで考え方を少し軌道修正すべき点かなというふうには認識いたしております。


[小林委員長]:ありがとうございます。他にございませんか。
そうしましたら、いまお話しいただいたようなことを含めまして、よろしくお願いいたします。
それでは、本日の会議は終了とさせていただきます。ありがとうございました。


【閉会】